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蓼科山 (2530m)  2003/8/22

【概略】
白樺湖からの蓼科山 蓼科山に行きました。ご存知のとおり今年の夏は冷夏でまったくいい天気になりそうもない。で、8月中旬に出来たゴローの山靴もまだはいていない。なんとか今日は晴れそうなのでそれほどの期待をせずに家を出ました。

山頂は晴れてましたが、周囲の山にみんな雲がかかり展望は△、でも今年の天気から言えば◎ではないにしても○くらいでしょうか・・・。ただ帰りの車からの展望がけっこう良かったです。山頂では雲がかかっていた八ヶ岳や南アルプス、富士山がよく見えました。

【経過】
八王子ICをすぎると予想どおり遠望はきかない。高尾あたりでは低い位置にガスもかかる。いかにも湿度が高そう。岩殿山トンネルを抜けたところで富士山を見るとかすみながらもなんとか見える。勝沼IC付近でわずかに鳳凰山が霞んでいたがその他は見えない。
しかし甲府を過ぎると甲斐駒がよく見えてきた。八ヶ岳も山肌がはっきり見える。中央道からこのくらいはっきり見たのは久しぶりのような気がする。
諏訪ICで降りて白樺湖をめざす。ビーナスラインとの分岐まではけっこう渋滞していた。学校が始まっているようで小学生が目立つ。

八ヶ岳はよく見える。しかし山の周囲には大きめの雲も多い。
白樺湖を過ぎて夢の平スカイライン(なんちゅう命名・・・)に入るが、有料道路のゲートはすでにない。ビーナスラインとともに無料化されたのかそれ以前からかは不明。
蓼科山はよく見えるが相変わらず遠くには雲も多い。

登山口にはすでに多数の車があり、登山口に近い方の駐車場はいっぱい。少し下の駐車場に車を置き、準備している間にも3台ばかり車が到着した。さすがに百名山、久々の晴れである。

今日はGPSを2台、ナビ用としてWAYPOINTを登録したVenture日本語版とGPSカメラにつける英語版のVenureである。ただ英語版が出発前にいきなり電池不足になったので予備電池2本を使うことにする。
教訓1予備電池はもう少し持っていこう・・。

霧ヶ峰あたりの散策コースならGPSカメラを首からぶら下げて歩けるが、さすがに今日はそれはちょっと無理かなというのと、当分は樹林帯なので被写体も少なかろうと、GPSカメラはザックにしまった。で、ナビ用のVentureをウェストポーチに入れて歩いてみたが、この位置では衛星の補足にかなり支障が出るようで、確認のためポーチから出すたびに衛星ロスト、となっている。首からぶらさげると問題ないが、それでは邪魔。実は大きなザックにつけっぱなしの肩ベルト用ケース(モンベルのデジカメケース)を置いてきてしまったので・・・、仕方なく頭の後ろにやりザックに乗せるような形にした。当然衝撃によってはGPSが前に飛んでくる・・・。

教訓2GPSケースはちゃんと持っていこう・・・。

GPSログ 教訓3ログ採取の設定確認を現地で行うこと!

実は帰宅してから判明したのだが、日本語版はログ取得がオフになっていた・・・。

    ということで今回のログは写真撮影時のみ投入した英語版のログのみ・・。


登山口 登山口の入り口には鳥居がある(山頂には蓼科神社の奥の院がある)。
ゆるい坂を歩いていくとやがて馬返しだが合流してくる道は荒れている。5万図には掲載されているがたぶん廃道だろう。
やがて坂道になり岩がごろごろし始めると眼下に女神湖が見えてくる。このあたりからは雲の間に後立山らしき山(たぶん白馬岳)が見えていた。北アルプス方面はこんな感じなので今日の展望はちょっと期待薄。
カメラをザックにしまってしまうとちょっと撮影したいと思うときに取り出すのが億劫で、どうしてもポーチに入れたeggyになってしまう。
小型で3倍ズームくらいのそこそこのデジカメが1台ほしい。帰ったら検討しようっと。

GPSナビは今回のように整備された登山道を行く場合には本来のナビ機能は別に不要だが、次のウェイポイントまでの距離と高度が非常に役に立つ、というか、安心できる。
今回はカシミール3Dで予定コース付近の地図を印刷してポケットに入れて来たが、高度を確認すればコース上のどこにいるかすぐにわかる。次のポイントまでの距離は水平距離だが、歩けば確実にその距離がちぢむので励みになる。
腕時計の高度計は気圧連動だがその誤差を確認しておくか、補正してしまえば十分な目安になる。次のポイントが標高何mかを地図で確認しておけば、あとは高度差から残り時間が推測できる。

地図付きのGPSならその両方が一度に出来るので便利だろうが、通常コースの場合は、紙地図+地図なしGPS(ただしコース途中のウェイポイント登録は必須)で十分だろう。

途中、天狗の露池というところがあったが、北八ヶ岳の天狗岳にあるものよりかなり小さい。池らしきものはなかったよう・・。
樹林が次第に明るくなり傾斜も増してくると将軍平。休憩を含めて1時間半ちかくかかった。脚力、心臓、肺ともあまり問題なかったが上部に来ると足がなかなか出て行かない・・・。

将軍平は開けた土地であるが展望はなく、蓼科山の山頂だけがよく見える。途中の岩稜を歩く登山者がよく見える。残り20分と参考にした小屋のサイト(URLは末尾)にあったが、岩稜帯に出るといきなり遅くなるのは一昨年の金峰山と同じ。やはり手足の短さと脚力不足が如実に出るような気がする。あと、疲労によってバランス感覚に足がついていけない。結局40分かかって山頂の三角点に到着した。

南八ヶ岳 天気は良いが周囲の山にはみんな雲がかかっている。
八ヶ岳は天狗岳までが山頂が見え、あとは裾野しか見えない。富士山はもともと見えない(赤岳の影になる)が、南アルプスもほとんど雲。中アは北の方だけが見える。御岳は山頂部が雲の中。北アルプスは手前に大きな雲があり前衛の一部だけが見える。
全体に湿気が多い感じである。
時刻は12時近い。無理もなかろう・・・。

山頂は広いので人の多さは気にならなかったが、霧ヶ峰を除くと久しぶりに人が多い山だな、と思った。

思えばこの山を最初に意識したのは中学1年の時。このサイトの「山の遍歴」の冒頭に少し記載しているが、友人と2,3人で白樺湖のユースホステルに泊まって蓼科山に登ろうという計画をたてた。しかし当時はまだ一人での泊まりの外泊が許されず、また一応山やだった父に「丹沢も歩いたことがない奴がいきなり2500mの山はだめだ」ということで中止になってしまった。
 その後、よく覚えているのは2回目に北横岳に登ったとき。大河原峠が実に気持ちよさそうに見えた。

そんなかかわりのある山であり、やっと来たぞ、という感じである。(もっともぼくは年間山行日数が少ないので、いつもやっと来たぞ、ではある)

 足はガクガクである。三角点から山頂中央の蓼科神社の奥の院を経由して反対側の展望盤に行くのもよろよろしている・・・・、大丈夫か、帰りのくだりは・・。

ホントは今日は足慣らし、新しい山靴の慣らし歩きだけの気軽な気持ちだったのだが、これでは高山帯をまるまる1日歩くようなのは無理だなあ。もっとも一応この高さの山を往復車で日帰りというのは少々きつくなってきているのも事実。そろそろ日帰り後1泊とか前日に登山口まで入るとかを考えないとだめかな、と感じた。

教訓4岩稜帯に必要な筋力、脚力は低山とは違う

下りは登りと同じだけ見ておけばさすがに大丈夫だろう。
将軍平までの下りは危険はないが急な岩稜なので両手を使うのでポールはザックにくくりつけて降りる。将軍平までやっぱり40分かかった・・・。

ここからはポールを右手に持って下る。最初は急なのでかなり太ももに来たがそれ以降はあまり大変ではなく、それなりに順調に下山。途中静かな樹林帯で立ち止まるとザックの中からケイタイの呼び出し音。4件着信していたが気が付かなかった。いや3件はCメールでの着信のお知らせだったので呼び出せなかったのだろう・・・。

教訓5auのケータイは山の中では弱い(ドコモには勝てない)。山頂では大丈夫だけど。

新しい靴はかなり良い。もともと重さも足首の高さも今までの靴とほぼ同じで、今までの靴もほとんど問題がなかったので、どの程度差が出るか、逆に今までの靴よりも悪い、合わないという懸念はあったが杞憂であった。
若干右足の踵が左に比べて浮き易いかな、という印象があるが、紐の締め方次第というレベルである。中敷も含めてずれるということがない。下りではどうしてもつま先方向に荷重がかかるので爪をいため易い傾向があるがその感じも軽減されている。また今までの靴は中が多少固めで場合によっては中にあたることでくるぶしが腫れることがたまにあったが、ゴアテックスブーティは軟らかくそういう懸念もない。さすが、オーダーである。ちなみにゴローの社長さんによればぼくの右足は左に比べて長さが短く幅があるということで、左が25.5、右が25.25で作ってもらった。重さは実測で中敷込みで700グラム。今までの靴より20グラム軽い。

さて、無事に下山。展望がいまいちだったので駐車場付近の花を少し撮影した。

茅野市からの八ヶ岳 あと、帰路の途上で蓼科山を撮ってみたりした。この頃になると山頂では雲がかかっていた八ヶ岳や南アルプスの雲も取れ、北山あたりでは大きく広がる八ヶ岳を撮影したりしてみた。甲斐駒ヶ岳もよく見える。中央道では長坂あたりから甲府盆地までずっと霞む富士山がお供をしてくれた。このあたりの展望を含めればけっこう満足できた(が、やっぱり山は山頂から眺めたい)・・。 夏休みのせいか久しぶりの晴天のせいか、帰りはそこそこ混雑してしまい、上野原から小仏トンネルまではずっと渋滞で、登山口を15時前に出たのに、八王子ICを降りたのは18時過ぎだった・・・。

コースタイム実績
7合目登山口 9:23
将軍平    10:56/11:07
蓼科山    11:47/12:52
将軍平    13:29/13:31
登山口    14:31

【参考情報】
・登山口までの道路、夢の平スカイラインはすでに無料です。ゲートもありません。全線舗装路。

・蓼科山7合目登山口は2箇所で100台分の無料駐車場、トイレがあります。水場はありません。
また登山口、鳥居の左にスキーストックが数本置いてあり誰でも使うことができます。登山口に返却しなくても別の売店等に返却でよいようです。

・将軍平の蓼科山荘のトイレは売店等の利用者に限定。山頂の蓼科山頂山荘のトイレは有料(200円、清潔そうであった)。

・参考にしたWebサイト:蓼科山の山頂にある山小屋 蓼科山頂ヒュッテトップページ

・標準コースタイム(93年版 日地出版 八ヶ岳・蓼科による)
7合目登山口(20分)馬返し(1時間)将軍平(30分)山頂(20分)将軍平(40分)馬返し(20分)登山口