北横岳・三ッ岳 96/8/17

三ッ岳を振り返る。

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 北横岳・三ッ岳に17日に行って来ました。無展望でした。

 制作途中のCD-ROMのHTMLの見直しの目処が立っ たので突然思い立って北八ヶ岳に出かけることにした。とはいえ家族を放り出して 行くので日帰り。
 今回の目的は3つ。新調した車のタイヤの高速テスト、トレッキングポールの使 い勝手、靴の中敷きのソルボライトの効果確認。ところが金曜日に出かけた山屋で またもトレッキングポールを買うのを忘れた。八ヶ岳の地図を三省堂で買って、山 屋さんで探すこともなくソルボライトを見つけた時点で忘れてしまった。
 まあ、そういうわけでトレッキングポールはないので3脚で代用することにした。

 さて、帰りはUターンラッシュのピークになるので早立ちが肝心。
 自宅を出たのが5時少し前、5時15分に八王子ICに乗り途中八ヶ岳SAで1 5分ほど休憩、諏訪南ICからビーナスラインに向かい横岳ロープウェイに着いた のは7時33分。すいているとこんなもの。
 第一の目的の(安いスポーツ仕様の)タイヤの高速テストはまずまず。ただし山 道に入ると必要以上にタイヤが鳴る、よせやい、ぼくは安全運転だぜ、とつぶやく が、ロープウェイ到着の最後の右カーブで中身が入った缶コーヒーを入れてエアコ ンの吹き出し口にさしていた缶ジュース置きが遠心力で吹っ飛んだ。助手席とドア はコーヒーまみれ。左カーブでなかったのが幸い。

 ロープウェイ乗り場にはすでに数十名が並んでいる。身仕度をして往復切符を買 って並ぶと始発の7時50分には乗れず、次の8時発になる。空はいい天気だか、 南八つも上部は雲の中。遠望も効かない。見通しがよければここからも穂高が見え るのだが(槍は見えない)。
 昔(高校2年)来たときとはうって変わってきれいになったロープウェイに乗り 込むのはこの時間でも観光客がほとんどで山の格好をしている人は少ない。冬はス キー場になるあたりはヤナギランが盛り。シシウドの大きな花も目立つ。7分で山 頂駅につく。標高すでに2200mを越える。さすがにひんやりする。
 北横岳の入り口は坪庭の鑑賞路の途中。観光客の後ろについて行く。ハクサンフ ウロやキンロバイがきれい。
 分岐をすぎるとさすがに人気が少なくなるがハイカーの数は多い。なんとなくペ ースがつかめないまま歩くが3脚の具合はなかなかいい。確かにちょっとバランス をとるのにいいな。途中、見事なゴゼンタチバナの群落を見て満足する。傾斜がゆ るやかになり、キオンの黄色い花が目立つようになると北横岳ヒュッテのある肩も 近い。さらに登るとわずかで南峰の山頂に着く。そのままやりすごし北峰に向かう。 到着9:08。山頂駅を出発して55分。ゆっくり歩いた割りにはそれなりの時間で到 着した。最近のガイドマップの時間は中高年向けに甘くできているんだろうか。

 山頂は天気がよいが周囲の山はガスに巻かれている。蓼科山も裾しか見えない。 大河原峠あたりが見える。峠の周辺はときどき日が射すと本当に気持ちよさそうに 見える。双眼鏡で覗くと車がいっぱいだ。
 さて、無展望。どうしようか。
 でも、もう少し・・。ということで食事をしたりぼ〜っとしているうちに1時間 半ぐらいたってしまった。本当は12時ぐらいに駅に戻りたいのだが、今から三ッ 岳を回るとさらに2時間以上はかかる・・。でも前回来たときもカットしたしなあ。 北横岳ヒュッテで缶ジュースを買ってザックに入れ、三ッ岳に向かう。人はいきな り減る。遠くに荒船山の平らな山頂が霞んでみえる。あの山を見ると幼児のころ住 んでいた群馬の富岡を思い出す。そういえば以前来たとき(絶景)もあの山を見え 同じことを考えた。あのときはあの山の手前に御座山や男山、天狗山がよく見えた。 もちろん、浅間山も。
 三ッ岳への道は樹木は多いものの岩がちの道だ。岩峰が点在していて雰囲気はア ルプスの気分。右手に持つ3脚が邪魔になるところも出てくる。こういうときはわ ざわざザックをおろしてポールをしまうのだろうか。
 最初の小さな岩峰は左を巻いて樹林帯に降りる。ここで先行していた中高年夫妻 の男の方が岩を乗り越えるルートを探しに登ろうとしていた。ああいうことやる人 がいるから事故が増えるんだろうな。その夫妻にはその後会わなかった。引き返し たのだろうか。
 三ッ岳の最初の峰(I峰)の最後は短い鎖場。結局鎖は使わなかったものの高所 恐怖症気味の私は肩に力が入っていたことを正直に記載しておこう。ここでも3脚 の扱いに悩んだがそのまま右手に持っていた。ちょっとやりにくい。あの程度の場 所なので問題ないが、両手を使う場所では事前にしまう必要があるだろう。
 I峰は山頂に人が多数いたのでそのまま通過しII峰に向かう。途中ちょっといや らしい場所があった。たまたま先行していた中年女性二人つれの一人が私の後ろか らくるパートナーを待っていて「そこはザックがひっかかるからしゃんがんだ方が いいわよ」といわれたのでなるほどと納得し通過。なんでもないところで事故にな るのはこういう些細なところなんだろうな。II峰もそのまま通過してIII峰に向か う。ここが一番人が少なくて落ち着く。でも、ここまで来ると坪庭で放送するロー プウェイの案内が聞こえてしまう。まあ、いいか。休憩する。振り返ると北横岳が ずいぶん高くなっている。正面左には雨池がよく見える。すでに標高はこれから歩 く雨池山とほぼ同じ、正面の縞枯山が高い。ヒュッテで仕入れた缶ジュースを飲む。 これで残りの水は約200CC。
 アナウンスの声はうるさいが落ち着く場所だ。今年の夏山は無展望だったな、と 思う。でもまあ、雨に降られなかったからよしとするか。
 11時52分に出発。急激に下りまた登りかえす。93年版のアルペンガイドには下り には2ヶ所梯子があると書いてありこれが気になったんだがなかった。
 雨池山頂は昔登った縞枯山と同じような山頂。少し歩いて下り口で最後の休憩を して下山。駅到着13時丁度。
 観光客で賑わうロープウェイを1本待って降りる。山麓駅を出発したのが2時少 し前であったがすでに帰りの渋滞が始まり帰宅は6時を少し回った。

そうそう、第3の目的、中敷きの効果ですが、これは抜群。最初はくときに靴の 中底が高くなる分足の甲とかは大丈夫かと心配したが無用の心配。まったく違和感 はない。まるでザンバランがローバートレッカになったみたい(^o^)。特に衝撃吸 収作用は如実に効果を感じた。

追記 北横岳の登りで何組かの登山者を追い越したが(追い越されたほうが断然多いが)、 そのなかにFYAMAP展望の広場の世話人のTYFさん夫婦がいたことを後日知った。なかなか会う機会がない のでお目にかかりたかったが、あとの祭り。