SONY α350

 この記事はどうやら2011年4月のものらしい。その後、Aマウントは最終的にα57/58/77と3台持ちになったが、2016年6月、Aマウントに決別、全部売却しました。

1.レンズ沼にはまる前に・・・

 デジ一眼では中古のSAL1870を常用していたが、花のシーズンを前に明るいレンズが欲しくてタムロンのAPS-C専用レンズ AF 17-50mm F=2.8を購入。 望遠側が短くなったので補足の意味であまり評判の良くないMINOLTA AF ZOOM 35-105mm F3.5-4.5 Newを2,000円でゲットしておいた。

まあ、望遠はαSweetDigital購入時に同時に揃えたTAMRONのA14S(18-200mm)があるし・・・。でもそのうち、SONYでもミノルタでもタムロンでもシグマでもいいからAF 100mm F2.8 MACROは欲しい(けっこう高い・・・)。28-105mmは100マクロまでのつなぎです。
 が、待てよ、そもそもレンズ沼にはまる前にボディをそろそろ考えないと・・・、ということで「デジカメに1000万画素はいらない」という趣旨に反するが、中古でSONYのα350を購入した。


2.機種選定

 手元のデジ一眼は、αSweetDigital。2006年3月にネットで新品購入。最近は自転車のお供はGX200なので、使用頻度は少ないが丸4年使った。CFカードの取り出しスティックの不具合で1回だけ修理したが順調。
 僕のレベルでは、カメラで写真に大幅な変化が出るとは思えないが、デジカメもIT製品なので少なくとも処理速度や画像エンジンは進歩しているだろうから最近のものも使ってみたい。

 機種は多少のレンズ資産があるのでαシリーズからとなる。候補の筆頭は生産終了ながら、やはりCMOSを使ったα700。
 生産中モデルでα700クラスとなると同じCMOSのα550だけど、数字の大きさのとおりけっしてα700同等以上とは思えない。その上はα900があるが、これはフルサイズで、手持ちのAPS-C専用レンズの一部が使えなくなるし、価格comの最安値でも20万円近い。ちなみに、α550の新品最安値は7万円くらい。これは生産中止のα700の新品相場の9万円よりも安く、中古相場とほぼ同等。この価格が実力というかユーザ評価なのだろう。

 α550(というか現在生産中のα380/330も)は軍艦部(カメラ本体の上面)のスイッチの配置、電源とか露出補正ダイヤルとかに違和感がある。α700は違和感はない。しかし、最近のαについているライブビュー、要するに可動液晶パネルもちょっと欲しい。高いところの撮影や花の撮影に威力を発揮しそう。α700の中古でもα550の新品でも7万円くらいするのがネック。デジタル一眼だから当然ではあるが・・・。

 ライブビューがあって軍艦部など操作性がα700(というかαSweetDigital)と同じとなると生産中のα380/330は対象外。ついでに言えばα380/330は本体右のグリップが小さく、またバッテリーの持ちの悪さには定評?がある。女性を意識したせいか無理な小型化の皺寄せに思える。
 一方で、生産中止のα350/300はグリップもしっかり握れそうで、バッテリーもα700/550と同じで不安がない。

 α350か300かはちょっと迷う。CCD素子は同じ。画素数が1420万と1020万の差のみ。画素数が多いα350が連写性能が2.5コマ/秒と3コマ/秒のα300に負けるが、1000万画素もあるのでどっちでもいい。α300の方が中古価格も5千円程度安いし、連写性能も良いが、ライブビュー機能に付随するスマートテレコンバーター(要するに画面の一部を切り取って拡大するデジタルズーム)機能を考えると画素数が多いほうが後で加工しやすい。

 ということでα350に決定。店頭在庫の新品もあるがα700の新品と同様、多少プレミアが付いているのか380の新品と変わらない6万円くらいする。中古相場は3万円強。違いは保証期間が1年あるかどうかなので中古で良い。
 ヤフオクにもかなりの数が出ているが、カメラのキタムラのサイトを見たら当日登録されたばかりの状態の良い中古があったのでそれにした。ちなみに6ヶ月保証が付く。

SONY αシリーズ 主観的比較
型番
発売時期
新品相場(中古相場)画素数
素子
ボタン配置
重量(g)
ライブビュー有無
液晶サイズ
バッテリー
メモリーカード
α900
2008年10月
20万(-)2460万
CMOS
A
850
なし
3.0型92万画素
NP-FM500H
CF
α700
2007年11月
【生産終了】
9万(7万)1220万
CMOS
A
690
なし
3.0型92万画素
NP-FM500H
CF
α550
2009年11月
7万(-)1420万
CMOS
B
599
あり
3.0型92万画素
NP-FM500H
SD
α380
2009年6月
5万(4万)1420万
CCD
B
490
あり
2.7型23万画素
NP-FH50
SD
α350
2008年3月
【生産終了】
6万(3万)1420万
CCD
A
582
あり
2.7型23万画素
NP-FM500H
CF
α330
2009年6月
5万(3万)1020万
CCD
B
490
あり
2.7型23万画素
NP-FH50
SD
α300
2008年7月
【生産終了】
4万(3万)1020万
CCD
A
582
あり
2.7型23万画素
NP-FM500H
CF
α230
2009年6月
4万(3万)1020万
CCD
B
450
あり
2.7型23万画素
NP-FH50
SD
α200
2008年2月
【生産終了】
4万(2万)1020万
CCD
A
532
なし
2.7型23万画素
NP-FM500H
CF
α100
2006年7月
【生産終了】
3万(2万)1020万
CCD
A
545
なし
2.5型23万画素
NP-FM500H
CF
αSweetDigital
2005年8月
【生産終了】
-(2万)630万
CCD
A
590
なし
2.5型11.5万画素
NP-400
CF
生産中モデルは通販のみの特売ショップが最安値を下げる感じで、生産中止モデルは特売ショップの扱いが減少し価格が上がる傾向があるようだ。

P.S αシリーズの型番の数字はなんとなく中古価格(百円単位)に見合うものが多いような・・・。

3.実機


αSweetDigitalと並べてみる。
大きさはほとんど同じ。重さはα350がわずかに8gほど軽い。シャッターとその前のコントロールダイヤルの位置は同じ

ボディの厚みはα350がやや厚いが、グリップの深さはα350がやや浅い。手が小さめのぼくは問題なくきちんと握れるが、大きな手の人では不足するかも。モードダイヤルは左右逆だがあまり触らないし、右手でグリップしたまま左手で操作するにはα350のように左が良いか

α330/380では消えてしまったAELボタンはあります。ほかのボタンの位置もほぼ同じ。

4.使用感

 屋外で初めて使った感想。
・手振れ補正:αSweetDitalと比べるとかなり進化している。効く。
・AFライブビュー:便利。花など下から撮影するのに効果があるのはわかっていたが、ファインダーをのぞけない場合もカメラを近づけて撮影できる。
 やはり晴天下では見難いのとAFしたかどうかがわかりにくい。
・バッテリー:かなり持つ。
・アイスタートAF:カメラをぶら下げているとファインダーが隠れるたびにレンズがAFしようとしてうるさいのでオフにした。あまりいらない機能かな。

という感じで総じて満足いくものでした。

5.RAW現像ソフト

 α350のRAWファイルであるARW形式のファイルを手持ちのPhotoShop Elements 5では読めなかった。カメラ付属のソフトは、トリミングの範囲指定がドラッグでしか出来ずピクセル指定ができない、リサイズ機能がない、という決定的な操作性の悪さがあり、使い物にならない。
 ただし、Dレンジオプティマイザーの操作が出来るのでこれだけが捨てがたいが・・・。

 PhotoShop ElementsもCamera Rawプラグインを新しくすれば過去のバージョンでも新機種のデジカメに対応できるが、残念ながらα350に対応したプラグインはPSE5には適用できなかった。ちなみに適用できた最新バージョンはCamera Raw 4.2、これはα700に対応している。α700がOKなのにα350がダメというのも良くわからないが、α700はARW形式ではないのだろうか??

 というわけで、PhotoShop Elements 8やSILKYPIXの4.0の体験版を試したりしたが、操作性の差もありしっくり来ない。PSEは6以上で対応しているが、6も7もすでに体験版がないので操作性が分からないが5以上8未満ということできっと大丈夫ではないか。  PSE8は基本的は5と操作性は同じなのだが、PSE5にあった簡易レタッチ画面がなく、フルレタッチの画面しかない。この画面ではペイント系の加工が多数できるのだが、PSEではトリミング、リサイズと多少の色調加工しかしないので多数のツールが邪魔で、しかも使いたいツールが前面にないこの画面は好みではないのだ。

 しかし、見つけました。同じadobeのサイトで。Adobe DNG Converterなるフリーソフトを。
 各社独自のRAWファイルを標準RAWファイル形式であるDNGに変換するソフトです!

 さっそく試してみた。
 
RAWファイルがあるフォルダを指定して「変換」ボタンをクリックするだけで短時間で変換は終了する。

ARW形式よりもファイルサイズが小さくなっている。

DNG形式なので常用ソフトであるAble CVでもサムネール表示ができる。

ということで新たなソフトを入手するまではこれで行きます。

 で、結局、バンドル版のPSE7を使うことにしました。
画面はほとんどPSE8と同じ。PSE8の体験版では気が付かなかったが、PSE7にも簡易画面(クイック編集)がありました。

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