ギア周りクリーニング手順

 自転車を購入したお店で「ギア周りのクリーニング講習」を受講してきた。  チェーンなんぞ汚れを落として後でオイルさしておけばいいんだろ、というもんだけど、じゃあ、チェーンの汚れを落とすのはどの製品を使い、オイルは何を使い、オイルをさしてはいけない回転部ってどこのことだ?というのが、なかなかわからない。本を見ても写真は少なくとも自分の自転車じゃないし・・・。

 初歩の初歩であるパンクの修理も解説本にはいろいろ出ているが、写真だけでは実感がわかないし、試しにやってみて元に戻らなくなったら悲惨ということで、6月には「タイヤ・チューブ交換の講習」も受けてみたが、やはりよくわかる。もちろんやり方そのものは解説本と同じ手順なのだが、ちょっとしたコツやTIPSというものが得られる(すでに忘れているかもしれないが・・・)。

 というわけで忘れないうちに、今回の講習をもとに使うケミカルと手順を簡単にまとめた。


1.道具
 (1)新聞紙:クリーナーやオイルがかなり飛ぶので。必須。

 (2)ウェス:使い捨てを前提にしてホームセンターで束で購入がおすすめ。クッキングタオルで代用している人もいる。雑巾は毛がたっていて絡まるのでだめ。

 (3)手袋:肌の弱い人はいるでしょう。軍手でもまあいいか。講習では素手だったが大丈夫だった。

 (4)ブラシ:専用のものと細かい部分は使い古しの歯ブラシが最適

 (5)ディスプレイスタンド
ミノウラ ディスプレースタンド/DS−30 BLT 後輪を浮かせて、ペダルをぐるぐる逆回転させるので必須。ちなみに洗浄等でペダル(というかチェーン)を回すときはいつも逆回転。正回転だとタイヤが回り重くなるからだろう。

 ぼくはお店でも使っている安いスタンド(ミノウラDS-30BLT)を購入。

 (6)ケミカル類:クリーナーと潤滑オイル。製品と用途の詳細は後記



2.クリーナーの種類

 汚れ落としです。
フィニッシュライン(FINISH LINE) エコテック2ディグリーザーフィニッシュライン(FINISH LINE) シトラス バイオソルベント ディグリーザーフィニッシュライン(FINISH LINE) スピードクリーン
・黒:フィニッシュライン(FINISH LINE) エコテック2ディグリーザー 360ml :ゴム類を痛めないので様々な場所で使えるということで今回はこれを使用。
・オレンジ:フィニッシュライン(FINISH LINE) シトラス バイオソルベント ディグリーザー 360ml :オレンジピールという成分で汚れを落とす。
・黄:フィニッシュライン(FINISH LINE) スピードクリーン 500ml :説明してもらったが内容を忘れた。

いずれも不揮発性なので使用後はしっかりと拭き取るか水で流す必要がある。
水が使える状況では水を使い、無理ならウェスで拭き取る。


3.クリーニング

<準備>
 ・後輪にスタンドをかませ、ペダルが回るようにする。
 ・チェーンをアウター・トップにする。すなわち後ろのギアを一番手前の小さなギアに、前も手前の大きなギアにかませて、チェーンを手前にする。
 ・新聞紙を敷く。L字にしてギアとフレームの間からチェーンの下の床をカバーするようにする。
<クリーナーをつける>
 ・ウェスを下側のチェーンの下に添えて、クリーナーをチェーンにつける。見えている部分をつけ終わったら、ペダルを逆回しして次の部分を、という具合に一周する。
<クリーニング>
フィニッシュライン(FINISH LINE) グランジブラッシュ  ・専用ブラシ(フィニッシュライン(FINISH LINE) グランジブラッシュ )でチェーンをはさみ、チェーンを逆まわしして汚れをとる。
 ・取りにくい部分は歯ブラシでふく。
 ・ディレーラー(歯車)はウェスで直接汚れ取りをする


<番外>
フィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナー フィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナーキットクリーナーをつけてブラシでの汚れ落としまで一発で出来るのがフィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナー
アメリカ人らしい手抜きの発想で、効果絶大、とお店の人は言っていました。で、クリーナーとオイルもセットになったフィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナーキット を買いました。

FINISHLINE チェーンクリーナーキットの使用法

  <ふきとり>
 ・ウェスでチェーンを逆回ししながら拭き取る。3周くらいやらないときれいに拭き取れない。
 ・可能であれば水で流す。
 ・リアのディレーラーは可能であればタイヤをはずして拭く。
 ・ディレーラーのギアの段(スプロケット)の間には拭きとり残しが出るので注意。ウェスをスプロケットの間に通してこすりおとす。
 ・以上でクリーニングは完成。あとは潤滑オイルをさす(注油)。


3.注油

・チェーンと回転部に注油するが、オイルの種類が異なる。
・また、注油してはいけない場所をチェック

<チェーン>
フィニッシュライン(FINISH LINE) クロスカントリー「ウェット」ルーブ  ・ウェットタイプの潤滑剤、フィニッシュライン(FINISH LINE) クロスカントリー「ウェット」ルーブ
を使う。
 クリーニングと同じ要領でウェスをチェーンの下に添えて見えている部分に順番に注油する、
 ・一周したら、何回もチェーンを回してチェーンになじませる
 ・次に余分なオイルを拭き取る。これはウェスをチェーンにあてて、チェーンを何回も回して行う。オイルが残り過ぎているとペダリングしたときに回りに飛ぶし、埃を吸ってしまう。指先でチェーンをこすってわずかにオイルが着く程度まで拭き取る。
 ・これで300キロくらい走れるとのこと。


<回転部>
フィニッシュライン(FINISH LINE) テフロンプラス「ドライ」ルーブ 360ml 回転部の注油はドライタイプ、フィニッシュライン(FINISH LINE) テフロンプラス「ドライ」ルーブを利用。
 基本的には注油してそのあとで周りにたれた部分をウェスで拭き取るだけ。
 ただし、事前に注油していい回転部と注油してはいけない回転部を見極めること。

 ・注油していけない回転部とはベアリングが入っている、すなわちグリスが入っていて注油するとグリスを溶かしてしまう部分。通常は以下の部分だが高級自転車ほどその部分は多いようだ。

注油してはいけない場所
・ベアリングが入っている部分だから常識的にわかるのは、
前輪車軸の中心、ペダルの根元の中心軸、そしてペダルをクランクと接続しているペダル軸
それに前のステーを支えるヘッドパーツ(左右に動く部分)
 当然ですが、ブレーキシューやそれとあたるホイールのリム部分はベアリングとは関係なくだめです。ブレーキが効かなくなります・・・。
注油して良い場所
リアディレーラーの稼働部分(下の方に出ている2つのプーリー)および前のディレーラーのチェーンを動かす部分の根元。ブレーキを動かす部分など

潤滑オイルは小容量のものもあるようだ。
フィニッシュライン(FINISH LINE) テフロンプラス「ドライ」ルーブ 120ml フィニッシュライン(FINISH LINE) クロスカントリー「ウェット」ルーブ


4.関連書籍

メンテナンス関係では以下の2冊が良かった。
甲乙つけがたく結局2冊とも購入、クロスバイク&ミニベロお助けブックをいつも持ち歩いています。
クロスバイク&ミニベロお助けブックカラー写真でとてもわかりやすい。ミニベロとクロスバイクに絞っているのでクロスバイクにはとても良い。小さいので携帯には便利。自転車トラブル解決ブック とても良いのだが、写真がモノクロなので細かい部分がみえない。そのためメンテナンスではいまいち。一部は改造なども入っている。


5.実践(2008/10/5)

フィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナーキットフィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナー

 フィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナーキット は、手を汚さずにチェーンの掃除ができるフィニッシュライン(FINISH LINE) チェーンクリーナー とディグリーザ(汚れ落とし)とオイルがセットになったもの。

 チェーンもかなり汚れてきたので、初めて使ってみた。
 日本語取り扱い説明書も同梱されているので、それを見れば迷う点はほとんどない。

本体は上部と下部に分かれる。この間にチェーンの下部を挟む
持ち手はこのようにつく
洗浄液は画像下部のFLUID LEVELまで入れる
チェーンを挟んだあとはこのレバーでふたを留める
 マニュアルには、ギアの位置は前が真ん中、後ろは下から3番目とあるが、ようするに一番ゆったりとした状態であれば良いのだろう。
 洗浄はペダルを20回逆回転させるが、このとき回す速度によるが前後にかなり液が飛ぶ。
 ブラシなどでじかに掃除する場合は、実際に掃除する部分の下に汚れ受けの新聞紙を広げればよいが、このツールの場合は、少なくとも前後輪のギアのあたりまでは必要。ギアに適度の液がついたまま回転するのでギアの範囲に液が飛び散る。

 気がついたのはこのくらいで、あとは問題なく洗浄し、拭き取り、オイルをさした。

 使いやすい製品だと思う。


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