【日 程】 1995年5月6日(土)
【山 名】 百蔵山 (1003m)
【山 域】 中央線沿線
【ルート】 猿橋駅 7:23 --- 8:18 美術館 --- 9:30 百蔵山 10:07 ---
10:49 山の神キャンプ場 --- 11:35 猿橋駅
【同行者】 なし
【天 候】 そこそこ晴れ、雲多し
カシミール用位置表示写真
なんと、昨年夏の北アルプス以来の山歩き。例によって手抜き半日コースを選択 する。
寝坊のため一番列車にのれず、高尾で6:44発松本行き普通電車に乗る。ほとんど がハイカーでほぼ満席の状態。それにしても中高年の多いこと。連休でもあり混雑 する登山道を想像してげんなりするが(だったら連休にでかけるなって)猿橋で降 りたのは私を入れて3人。あのおばちゃん達はどこへいくんだろう。最近は(昔か ら)おばちゃん達の方が元気だから、滝子山の急坂を行くのか、はたまた大菩薩か。 駅前にタクシーが3台いるとの「山梨県の山」の記述をあてにしていたらタクシ ーなんて影も形もない。まあ、しかたないと歩き始める。(最近は公私においてタ クシー利用派になっている)
曇っていた空も天気予報のとおり徐々に晴れ始め、コンディションは上々。桂川 の橋からは威風堂々とした岩殿山と左奥に滝子山の尖峰が見える。集団登校(懐か しい言葉)の生徒たちがすれ違うたびに「おはようございます」と大きな声で挨拶 していく。新緑のなかまだ散らない山桜の並木が美しい。
かなり急坂になる山の中腹まで新興住宅地が立ち並び「駅までの通勤が大変だろ うなあ」などと思いながら重い足を進める。住宅地が終わり舗装道路が終わると和 田美術館につく。やっと登山口だ。ここまで50分。足が遅い私にすればまあまあ のペースか。美術館は門の横に狛犬までいてまさに神社そのもの。中からは軍歌の ような音楽が聞こえた。いったい何の美術館なんだろう。それにこんな山奥まで見 にくる人がいるのだろうか。
しばしの休憩ののち山道に入る。杉林のなか、木漏れ日を浴びての登行は気持ち がいい。ヤマブキソウと思われる黄色い花があちこちに咲いている。ハイカーも3 組ぐらいしか会わず連休の割にはゆっくりとくつろいだ気分で歩ける。振り返れば 一昨年登った高畑山や倉岳山が見える。富士山はあいにく雲の中で、時折真っ白な 山頂を見せてくれる。やがて稜線。あと10分の札をみてから15分かかって(^_^;)山 頂に着く。駅から約2時間。この山も「2時間登頂の山」であった。手元の時計の 高度計は990mをさしていた。600m登ってこの程度の誤差であれば上々かな。
山頂には10人ほどのハイカーがいた。山頂は東西に長く疎林になっている。南 面から展望が開ける。富士山は頂上だけが時折見える。その右は鶴が鳥屋山と三ッ 峠山、左に杓子岳と御正体山。その左には丹沢の山並みが続く。手前には道志山塊 の山が控える。北面からは飛龍山が大きく、右に雲取、七つ石山が見える。西はほ とんど見えないがかろうじて500円札の雁が腹摺山が望める。
中食を取り下山することにした。扇山にもいってみたいが次回にしよう。山頂直 下で扇山への道を左に分け猿橋駅へ一番の近道になるキャンプ場への道をとる。い きなり急坂で木につかまりながら降りるが、ここは雨上がりや雪のときはすべりや すい。私は下山中に必ずこけるので慎重に降りたがそれでもやっぱり1回こけてし まった。道がゆるくなると色とりどりの花が出迎えてくれる。ヤマブキソウの黄色、 ツツジは少し早いけれどピンクと赤、ときどきボタンもある。木々の緑があくまで まぶしい。今日は展望こそいま一歩であったが、色とりどりの木々や草花がそれを 償って余りある。鳥のさえずりも何種類か耳にしたが残念ながら鳥についてはまっ たく分からない。
キャンプ場の舗装道路に出てからも草花の共演は続いた。やがて住宅街に入り朝 来た道に合流する。右には南大菩薩の峰が連なっている。三ッ峠山の双耳峰の電波 塔もずいぶん高くなってきた。桂川の橋から百蔵山と扇山を振り返る。猿橋駅はも うすぐだ。