ドライブ!入笠山と霧ヶ峰

96/8/2-3

この山の写真


入笠山から南アルプス

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ドライブをしてきました。山歩きはほんのわずかです。たしかにドライブの時間 の方が長かった。

 本当は31日からどこか高い山に行こうかと思ったんですが挫折しまして、3〜 4日に霧ヶ峰で開催される独身倶楽部幹事会(フォーラムの独身会)に乱入を企てました。
 昨年のニッコウキスゲを見たものにとってはなんだかんだ理由をつけても霧ヶ峰 に行きたい、というのが本音です。今年は前評判というか現地速報では昨年と比べ るすべもないとのことですが・・。
 3日の午前11時半の集合に間に合わせるには3日の早朝に自宅を出発せねばな らずいいかげんものの私には早起きの自信がないので夏休みの期間でもあり前日昼 から出かけてどこぞの山小屋にでも泊まり翌朝参上しようと計画しました。
 で、その日どこに泊まるかも決めずにタイヤのすり減った車で中央道に乗る。
 いつもどおり上野原〜中野トンネルで無駄な時間を過ごして双葉のサービスエリ アで少し遅めの昼食をとる。昭文社の「美ヶ原・霧ヶ峰」の裏面の広域地図を見て いると入笠山が目に留まる。ここなら山頂直下まで道路があり小屋もある。ここに 泊まろうと決めて諏訪南ICで降りたものの行き方がわからない。とりあえず西に 向かいコンビニで道を尋ねると「まともな道なら杖突峠がいい。ゴルフ場から入る 」と教わり高遠にぬける道の途中から左折。ゴルフ場が開発した道らしくきれいに 舗装されているがゴルフ場が終わるとただの林道になる。しかし全面舗装されてい る。
 時刻はもうすぐ4時。食事付きで宿泊するなら礼儀として4時までには到着した いができそうにない。あせる気持ちのまま入笠山への分岐を曲がる。あれれ、未舗 装じゃんけ。道幅は十分で斜度はゆるいとはいえ以前大菩薩で路肩に落ちて以来、 ダートは走らないんだよね。ぼくの車FRのセダンだもんで。でもこんな辺鄙なと ころに取り残されても仕方がないのでゆっくり進む。ながいながい未舗装だった気 がする。やがて入笠小屋の前に出る。車を泊めると小屋の前で歓談していたメンバ ーのひとりの外人が絵地図をもって「どこにいきたいですか。にゅうかさやまです か、それならまっすぐいってみぎです」と教えてくれる。本当はもうどこでもよか ったんだけれども当初はマナスル山荘に泊まるつもりだったので更に先を急ぐ。途 中富士見からの道に合流する。ありゃあ、こんな立派な舗装道路があるじゃんか。 コンビニのおやじは何いってんだ、と自らの準備不足調査不足を棚にあげて思う。
 というわけで入笠山マナスル山荘に到着。時刻は4時を10分ほど回っていた。 宿泊を申し込むと「団体がいるけど、それでよければ」とのことで無事、今夜の宿 にありつく。団体はボーイスカウトだ。
 部屋は8畳間に私ひとり。風呂にも入れた。
 食事などもまっさきに連絡がきて最初からゆっくり食べることができた。
 まずは大満足で床に付く。

 あくれば独身倶楽部幹事会の日。前日しこたま眠ったので3時すぎには目がさめ たが外はガス。八ヶ岳からの日の出はちょっと無理。手持ちのパンを食べて6時す ぎに山頂ピストンのため宿を出る。朝食が7時半からなので時間はたっぷり。
   お花畑のヤナギランを愛でながら行く。足元にはけっこういろいろな花が咲いて いる。イワオトギリやハクサンフウロやその他名前のわからない沢山の花・・・。
 山頂にはガスのなかに1組のカップルがいた。
「どのくらい粘ってるんですか」と聞くと「40分。今日はだめみたい」
 と、やがてガスが晴れてきた。
 しかし遠くは霞んでいる。雲の上がかなり高い。
 南アは鳳凰から甲斐駒と北岳と仙丈ヶ岳が見える。北岳と仙丈ヶ岳の間の低い山 は間ノ岳か。中央アルプスは木曽駒ヶ岳付近から南、空木岳、南駒ヶ岳あたりが見 えるらしいが山座同定はできない。北は乗鞍岳がうっすらと見えるだけでそれより 北はだめ。八ヶ岳は赤岳、横岳、権現岳が雲に浮かんでいる。そのほかの山は見え ない。もちろん白山もね。
 山頂で30分ぐらい過ごしたろうか。先程のカップルも下山してしまい、誰もい ない。ときどきガスが舞う。
 山小屋の子供だろうか、犬をつれて散歩している。
 展望こそいまいちだが至福のひととき・・。

 朝食を済ませて車に乗る。富士見への道は全面舗装の快適な道。
 20号に出ていったん高速にのり諏訪インターで降りビーナスラインを登る。
 天気はよいが遠景は霞んでいる。まあ、今日は展望よりも花見だから、と自分に 言い聞かせて車を走らせる。ビーナスラインを登りきると霧ヶ峰。昨年はすぐに目 に飛び込んだ黄色い花が今年はない。とりあえずは車山へと肩に車をおき歩き始め る。ここは先程の入笠山と違い、一大観光地。まあ、自分も麓から足で登っている わけでもないので大きなことはいえない。でもまあ、立ち入り禁止の札の横から入 る自称写真家や植物愛好家は勘弁してほしいな。あれで自然保護に肩をもっている んだろうな。
 ニッコウキスゲはその数の少なさもさることながらシーズンも少し遅いようだ。 梅雨明けが異常に早かったせいだろう。昨年はほとんど目にしなかったマツムシソ ウがかなり咲いている。山頂までのところどころで花を写しては歩く。山頂はまさ に観光地。期待したビールはぬるくてがっかり。なんのための売店だあ。展望はと いえば近くの八ヶ岳のうち蓼科山と北横岳が見えるだけ。目をこらせば西岳と編笠 山も見えるが富士山は無理。南アも見えない。中央アルプスは木曽駒あたりがかろ うじて見える。北はだめ、鉢伏山と高ボッチ、美ヶ原が霞んでいる。時刻は10時 40分。そろそろ降りて集合場所に向かおうか。
 相変わらず日差しは暑いが風はさわやか。
 ニッコウキスゲに隠れて相手にされないヤナギランの写真をとりながら下る。ニ ッコウキスゲが少ないせいで目立つのかどうか、今年はヤナギランの当たり年のよ うな・・。

 強清水の駐車場には11時半丁度についた。車をとめた正面に見覚えのある顔が ・・・HANAPYさんだ。Yさん、Tさんとともに到着したばかりのようだ。あさま2 号さんもお見えで待つ事なく寒紅梅さん、とがくれさんも到着。さて、まずはお昼。 寒紅梅さんの提案で池のくるみにいくことにする。池のくるみ方面は観光地からは 隔絶されているようでほとんど人に会わない。会っても単独行の人か夫婦で山を楽 しむ方ばかりで少なくとも車山の登山道で「車山ってどこ?」と聞くような人はい ない。
 上空にはグライダーがゆっくり飛ぶ。近くで見るとけっこう風切り音がするもの だ。車道を降り湿原に入る。これが霧ヶ峰?というほど静かな湿原だ。池塘が見え てきた。木陰を求めて池のくるみを歩く。風は涼しいが日差しが相変わらず暑い。 手頃な木立を見つけて昼食にする。目の前の池塘では水鳥が遊んでいる。
 いただいたドリップコーヒーがとてもおいしい。
 簡単な自己紹介をして雑談しばし。
 なあんだ、私とTさんを除いてみんな小川村オフの参加者なのか、ふんふん。
 え、XCスキーのセットって意外に安いんだなあ。誘惑が多いなあ。
 HANAPYさん、ローバーの調子はどう?
 ・・・

 さて、車山をめざして歩きましょう。でもずいぶん下ってきたから肩が遥かに見 えるなあ。
 回りの植物は車山山頂付近とは随分違う。レモンイエローのニッコウキスゲが咲 いている。クルマユリ、オタカラコウ・・・かなり低い山にいる感じがする。蝶が ときどき集団でいる。やがてぜいぜいのかなりの急坂となりしんどい。道を間違え たんじゃないのなどと非難されながらも先頭のHANAPYさんはずんずん進む。肩まで いったらビールだ、などと思いながらへろへろ状態で肩にたどり着く(へろへろ状 態は私だけです。念のため)
 車山ピストンに向かう独身連中を尻目に売店でジュース、牛乳、氷レモンをかき こむ。外へ出てハンググライダーを眺めていたらピストン部隊が早くも帰ってきた。 そのまま沢渡に向かうYさん、Tさん、とがくれさん、寒紅梅さんとここで別れ、 HANAPYさんとあさま2号さんとともに車のある強清水へ向かう。黒い雲が出てきた ので降られないうちにと先を急ぐ。
 駐車場ではすり減った私のタイヤを見て
 後輪を見たHANAPYさん「雨だと走れないね」
 前輪を見たあさま2号さん「高速でバーストするかもね」

 帰りの高速道路では制限時速を守りタイヤが熱くなる前に休憩したのはいうまで もない。明日はタイヤを買いにいきます。


 小生のぶざまな写真も隠れている真夏の霧ヶ峰オフ’96 by HANAPY に、勝手にリンクしました。(2000/10/9)

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