山旅日記へ|この山の写真
瑞牆山 2003/10/19
〜紅葉いっぱい、人もいっぱい〜
紅葉95点、展望85点の瑞牆山でした。さすがに人も多かったけど・・・。
紅葉を目当てに山を歩いたのは92年の三ツ峠以来である・・・。
土曜日より天気がよさそうということで久しぶりに日曜日に出かけた。少し寝坊して家を出たのが6時過ぎ。遅れた分を取り戻すべく、八王子ICに向かわずに国立ICを目指す。中央道は拍子抜けするくらい透いていた。途中、低い山にもガスが巻いていてそれほどの展望は見込めなさそう。でも、今日は紅葉を見に行くのだと言い聞かせつつ道を進める。岩殿トンネルを抜けた富士山展望ポイントでも富士は見えないし、笹子トンネルを抜けても南アはうっすら霞む。しかし甲府昭和を抜ける頃には甲斐駒ヶ岳がよく見え、正面には八ヶ岳がくっきり見える。カーナビを無視して韮崎ICで高速を降り、料金所のおじさんに増富温泉への道を聞く。ここでもカーナビの左折指示を無視して右に行くと1キロほどで明野村広域農道への道に入る。思い出したぞ、この道は金峰山の帰りに「明野村ふるさと太陽館」をめざして逆から来た道だ。
左に甲斐駒ヶ岳、正面に八ヶ岳を見ながら気持ちよく走る。
やがて須玉ICからの道を合わせて増富温泉に向かう。天気は上天気。木々は紅葉している。ドライブだけで登らなくてもいいのではないかと思いながら、増富温泉を過ぎ、本谷川沿いの道に入ると紅葉のトンネルだ。時々車を止めて写真を撮ってみたりするが、車を止められる場所はあまりいい景色はなかったりする。
有井館の前で紅葉を従えた金峰山に再会する。今日は帰りに有井館によって蕎麦でも食べたいが間に合うだろうか・・・。やがて瑞牆山を望む個所をいくつか通過して瑞牆山荘の前に来るが、金峰山に来た時に2台しか駐車していなかった200台収容の駐車場は満杯で林道に車があふれている。仕方なく少し戻ってカーブに車を停めた。ここからも瑞牆山がよく見える。
出発前に瑞牆山の写真でもと、最近購入したミノルタDimage Xtに加えていつものカシオのGPS対応カメラQV-4000GXを取り出すと、なんと電池切れ・・・。ムム、確かに事前に確認はしていなかったがまだまだ余裕だと思っていたのに・・・。テレコンバータも無駄になりました・・。トホホ。
てなわけで、9:23に歩き始めるも、15分くらいでいきなりメチャクチャ疲れる。脚がだめ。8月の蓼科山でも同様だったが情けない。帰ろうかとも思ったが、子供もおばあちゃんも歩いているし、とにかく富士見小屋まで行ってから考えようと歩きつづける。稜線に出て反対側に瑞牆山が林間越しに見えると俄然元気になり、とっとと歩く。
富士見小屋でつかの間の休憩ののち、瑞牆山を予定通りめざす。
ちなみに、最近入手したGARMINの小型GPS geko201は首からかけている。セーターの中に入れるとぶらつかず便利。etrexと違い軽いからできる技。なお、geko201と接続予定だったカシオペアラジェンダBE-500は接続ケーブルをすっかり車の中に忘れてきて、単なる地図帳になってしまった・・。あほ。
今日のメインカメラとなったDimage Xtはウエストポーチの中。QV-4000GXではこうは行かない。小さいと便利である。林の間から時折南アルプスや瑞牆山が見える。人は多い。ぼくより遅い人はあまりいない・・・。
天鳥川は見事な紅葉だ。キャンプでもしたい気分。
ここから岩がちの道になるが危険な個所はない。大きな岩で足場がないところにところどころ、はしごやロープがかけてあるが、80才過ぎ(だと思う、あの腰の曲がり方は・・・)のおばあさんでも歩ける道である。やがて坂がきつくなると脚の疲れは大きくなる。ま、歩かないと上へ行けないので歩くしかないけど。
やがて上の方に「大ヤスリ岩」が見えてくる。でかい。あの先の高さまでは登るのだ。先は長いなあ・・・。
あえぎながらよたよた登りつづけるが、地図によればそろそろ左に巻いて山頂の裏側に出るはずである。時々、首からgeko201を出して見るが山頂への取り付き点のポイントの方向をなかなかささない(このコースは樹林帯だが疎林なので衛星の捕捉状態は良い、が、電池が不足気味・・・)。おかしいなあ、と思っているとやがて渋滞しているはしごを超えるとなんと山頂に出た。地図の登山道は頂上付近が間違っているようだ(帰宅後、カシミールでGPSログを地図に落とすと一目瞭然であった)。
頂上には12:30に到着した。瑞牆山荘を出発したのが9:23だから約3時間。コースタイムは2:50なので大体予定どおりだ。初心者向けコースタイムのようだ。うわ、山頂はけっこう狭いのに凄い人。ここは紅葉の名所の深田百名山なのだ。
斜めの岩に多数の人が座ったり立ったりしている。岩の先端を目指して腹ばいで進むと、あれれ、その先は断崖絶壁である・・・。さっきまで見上げていた大ヤスリ岩は先端が下の方に見える。
下の方ではよく見えていた八ヶ岳は山頂部分がみんな雲の中。南アルプスも少し雲がかかっている。富士山は見えない、と思っていたら徐々に見えるようになった。
DAN杉本さんの「超展望の山々」の展望図では谷川岳方面が見えるようになっているがこの方面は樹林で見えなかった。絶頂部の岩に立てば見えたのかもしれないが怖くて確認しなかった・・・。あの岩の上でハーモニカを吹いて喝采を浴びている人がいたが・・。
北アルプス方面は雲がかかっているがかすかに白馬岳らしき山容が見える。帰宅後カシミールで検証するとたぶんそのようだ・・・。それより右の妙高・頸城方面は見えなかった。浅間山は左の高峰山や湯の丸山までよく見える。手前に茂来山、その手前に天狗山と男山の特徴ある山容が見える。奥には御座山が見えそれより右は樹林で隠れる。
もちろん金峰山や小川山もよく見える。
メインの展望対象の八ヶ岳がちょっと雲がちなので展望は85点くらいだろう。13:05に降り始める。やっぱり下りはきついなあと思いつつ降りる。
途中、登りではゆっくり見る余裕がなかった大ヤスリ岩をじっくり見てみると、フィックスロープがいくつか見える。やっぱりこういうところを昇る人はいるんだな、と妙に感心する。
富士見小屋について案内図の真下で休憩していると1組の登山者が案内図を見ながら、林道を歩こう、景色が見られるかも、といいつつ出発していった。次に来た組は、林道なら時間はかかっても下りが緩い、脚は楽かもといいながら下っていった。ああ、そうかその案、いただき、と歩きはじめる。林道は見事な紅葉だ。この紅葉を見ただけでもラッキーだったが、もう1つラッキーなことがあった。林道の途中に瑞牆山を見渡せるポイントがあった。林道の横にわずかな高台があり、ベンチも用意されており、前方を遮る疎林もなく瑞牆山をすっきりと眺めることができる。瑞牆山荘の前の林道を北上して黒森の方へ行かないと全山見渡せないと思っていたのでこのポイントを発見したのはラッキーだった。林道と登山道が交差するポイントまでは30分もかかってしまったが、交差ポイントからは本来の登山道を降りたので10分で到着。下山は15:40となった。
準備をして有井館の前をとおったがやはり蕎麦の時間には遅すぎた・・・。帰宅して調べたら、お蕎麦タイムは14:30までらしい。1昨年以来、毎年時候の挨拶のはがきをいただくので是非とも寄りたかったが・・・。行きにも写真を撮った同じ場所で太陽が傾いていい色になった紅葉をもう1回カメラに収めた。すでにこの時間では中央道の渋滞も始まっているだろうとあきらめて、前回は入れなかった「明野村ふるさと太陽館」を目指す。明野村広域農道を走ってふるさと太陽館のわずか手前で正面に大きな富士を見た。夕闇に浮かんでとてもきれいな富士山だ。振り返れば八ヶ岳にかかる雲もピンクに染まっている。鋸岳にかかる雲の間からは太陽の光が差し込む。たしかにこの道は日本一展望のよい林道かもしれない。
「ふるさと太陽館」の風呂からも富士山が見えた。「富士山が見えるよ」と湯船で話をしていた若者数人はきっとハイカーに違いない。
「ふるさと太陽館」を後にする頃にはすっかり陽も沈んだ。17時過ぎに出発。
中央道は最初は順調だったが、途中から「大月〜小仏トンネル 渋滞20キロ」の表示。談合坂の手前で渋滞になり、事故も加わり八王子ICの手前まで渋滞していたが、お風呂でリフレッシュしたせいか20時過ぎに高速を降りるまで、全く眠気を催さなかった。帰宅21時。